雨の音が止んだ…


外に出て確かめ、「降ってない」と、判断すると、


無意識に走り始めた。







真っ暗な山道は不気味だし危険だ。


たまに走る車の明かりを頼りに足元を確認すると、


左手が海であることに気付いた。


カッ!




と、海がしばしば雷で昼のように明るくなる。


現代人の俺だってわからない雷の原理。大昔の人達はさぞかしビビッたことだろう。


神憑り的な自然のエネルギーには恐怖を抱かされる。雷のエネルギー量は人知を越えるもんがある。


しかし、あえて、


海原で轟く雷へ、突っ込んでゆく気持ちで走った!




「雷やろうが神やろうが、俺を止めれるもんなら止めてみんかい!!」


と、勇みまくっている俺に、追い打ちをかけるやかのように、止んでいた雨が再び降り始めたのだが…


「甘い…。甘いぜ自然よ!その程度じゃ俺は止めれねーぞ!!」


と、それでも前進した!


簡単に自分の弱さを認めるわけにはいかない!


やれるところまでやるんだ!!





その後も、俺の勢いは衰えることなく、見事、隣り街まで到着した。